レーザー溶接
レーザー溶接は、他の溶接法と比較して、局部加熱が可能であり、短時間で接合可能になるため、溶接歪が少なくなる特長があります。
また、レーザー溶接は、熱源が光なので、電流や電圧、磁力などの影響が小さいことや、レーザー光を集約することができるので、微細加工にも適しており、融点の異なる異種材料の溶接が他の工法と比較して容易であるという特長もあります。
さらに、非接触加工なので、電極メンテナンスなども不要となります。
逆に、レーザー溶接の短所は、加圧工程が無く、集光径が小さいことから、溶接個所の密着精度や溶接面の管理が必要となります。
レーザー溶接の場合の密着精度は、一般的には板厚の1/10程度の隙間以内に収める事が必要となり、これを怠ると、接合部の合金層にブローフォールやクラック等の溶接欠陥が発生する原因になる恐れがあり、密着させるためのジグを作製したりする必要があります。
また、レーザー光が高熱で強力かつ、目に見えないので、反射光により火傷する恐れがあるだけでなく、レーザー光を見つめると網膜損傷などの危険性があるため、安全対策として、専用のメガネを着用するか、溶接工程を覆うカバーの設置などで、レーザー光から身を守る対策が必要となります。